転職相談事例

これまで、特許業界への転職でお悩みの多くの方々からご相談をお受けしました。その内容を整理し、代表的なものをQ&A形式でまとめましたのでご利用ください。

特許業界転職相談事例
【実務者向け】特許事務所の方針変更に戸惑う特許技術者

【相談】特許事務所に移って5年になる特許技術者です。入所した当時は忙しい毎日が続いたのですが、リーマンショック以降仕事量が目に見えて減ってきました。先日所長が全職員(約30名)を集めて、事務所の経営方針変更を発表しました。これまでは大手メーカーだけが顧客でしたが、これからは中小企業に積極的に営業を仕掛けるということでした。これまで接点のない中小企業を相手に仕事をしていくのは、非常に不安です。もし営業活動まで強制されるならば、他の事務所に移ろうと思います。


【回答】多くの特許事務所は、これまで大手企業の出願件数の増加とともに成長を遂げてきました。しかしリーマンショック以降、多くの企業は過去の出願の成果を検証したうえで、出願件数の抑制と特許事務所に対しての手数料値下げ要請に血眼になりました。これから環境分野などで研究開発が進んだとしても、出願件数の大幅な伸びや手数料が元に戻ることは期待しにくいでしょう。大企業が一度禁断の果実の味を知ってしまったからです。従って、特許事務所が大手企業だけを相手に従来からの仕事をしていたのでは、その発展を望むのは難しいと言わざるを得ません。
 特許事務所がこれからも発展を続けていくためには、何か新たな分野に進出していかなければなりません。我が国に100万社以上あるという中小企業は、まだ特許を十分活用しているとは言い難い状況にあります。このような潜在的な市場を掘り起こすという方針は、ひとつの試みとして評価すべきことと考えます。ご相談者様には唐突だったかもしれませんが、恐らく所長の不退転の決意だったと推察しています。
 ただし、これまで特許事務所と接点のなかった中小企業のニーズを掘り起こすということは、並大抵のことではないでしょう。私が知る限り、中小企業と大企業では人材面や資金面で雲泥の差があります。ご相談者様が従来大企業の知財部の方と普通に行っていた会話ですら、言葉の説明を加えないとできない場面もあると推察されます。知財部の方からメールであたり前にいただいていた発明のドラフトすら、存在しない企業もあります。ひとつ重要なことは、ご相談者様はこれらの変化に対応していけるかどうかということだと思います。しかし、対応できないからといっても、これまでの大企業だけを相手にして生き抜ける事務所はそれほど多くはないと思います。ご相談者様にとっても、正念場と言えますね。
 ご相談者様は営業活動を避けたいようですが、特許事務所が例えば人材派遣会社のように飛び込み営業を行うということは考えにくいと思います。この点はご安心下さい。私が知る限り、見知らぬ中小企業に飛び込んで出願依頼を受けることは、ほぼ不可能だからです。

ここがポイント!人材コンサルタントから一言





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