回答 |
結論を率直に申し上げますと本当です。 特許庁の広報ページで確認できますが、2009年(1〜12月)の特許出願件数は 348,596件(前年比89.2%)となっています。前年に比べ、10%以上減少しているのです。これに加えて、大企業からの手数料引き下げ要求が厳しく2、3割の値引きが日常化しているようです。特許事務所の出願手数料収入は両者の掛け算で減少していることになります。この出願件数の減少は次に審査請求件数の減少や中間処理件数の減少につながり、向こう5年ほど特許事務所の経営に影響し続けます。これらのことから、特許事務所がここしばらくいかに厳しい経営環境にあるか十分おわかりいただけると思います。 企業であれば新製品の開発や新規事業の立ち上げに活路を求めたいところですが、特許事務所の場合特許出願を補完する新たな業務はなかなか難しいのでしょう。特許事務所の中には中小企業の潜在的なニーズを掘り起こして伸びている事務所、新たな企業から受任した事務所、閉鎖した特許事務所の案件を引き継いだ事務所などで求人は存在しますが、基本的に即戦力を求めるものがほとんどです。
1990年代から2000年代初頭まで、弁理士試験合格者にとって圧倒的な売り手市場の時代が長く続きました。毎年11月頃には、弁理士試験合格者に対する様々な就職相談会が開催され、合格者の採用合戦がくり広げられました。この間、実務経験のない多くの合格者が特許事務所に移り、現在の第一線を担っています。しかし時代は一瞬にして激変してしまいました。2009年には、就職相談会らしきものはほとんど開催されなかったようです。 このことは、弁理士試験合格者だけの問題ではありません。司法試験合格者や公認会計士試験合格者にも、就職難問題が顕在化しています。つまるところ試験の難易度とは無関係に、求人数と志願者数の需給関係が就職状況を決定するという冷徹な経済原理が存在しているということですね。
弊社の登録者からの情報を総合すると、2010年に入っても合格者の職探しは続いているようです。しかしながら、在職中の方や主婦の方は特許事務所に移れずに現職にとどまっている方が大多数、という状況を推測しています。 |