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転職コラム > 第1回「転職相談事例集」で、特許業界の転職シーンを一般化、実務未経験の方に大切なのは、”熱意”

【第1回】「転職相談事例集」で,特許業界の転職シーンを一般化実務未経験の方に大切なのは,“熱意”

 「知財情報局」では,メールを利用した「無料特許キャリア相談」を,昨年9月にスタートさせました。メールで利用できる便利さもあり,毎日多数の相談が寄せられています。年齢は20歳前後の学生から50歳代まで,出身学部は文系・理系問わず,職歴についてもまちまちです。これほど様々な方から相談を受けるとは,正直言って開設当初は想定していませんでした。同時に,特許業界に関心を持たれている方がそれほど多いということの証明でもあり,我々も大変やりがいを感じています。

 私と担当の人材コンサルタントとで,皆さんのご相談にお答えしているわけですが,年齢や出身学部,性別,職業といった属性によって,質問内容に共通項があることに次第に気づきました。中には全く同じような相談を受けることも少なからずあります。このことは,我々にとっても新しい発見でした。
  そこで,我々は特許業界での活躍を目指す皆さんからの主な質問内容を「転職相談事例集」として一般化し,Web上で公開することを思いつきました。「転職相談事例集」があれば,ご相談いただく前にまず一般的な事例で悩みや疑問,不安を解消する糸口がつかめます。事例には当てはまらない個人的な事情がさらにある場合には,メールを利用して我々に改めてご相談いただければ良いわけです。

 特に最近顕著なのは,特許業界での実務経験がないことを懸念されている方々からの相談です。メーカーなどの技術開発者で,特許業界に興味を持った方,リストラを経験された方。最初の就職先として特許業界を志望する理工系大学生。また,企業の営業経験者が,商標や意匠などといった非技術的な知財分野に関心を持たれる場合もあります。このような場合は,実務経験がないのが通常です。これは私自身の経験を踏まえて申し上げるのですが,その点で不安になる必要は全くありません。どんな仕事でも誰しもが未経験からのスタートであり,生まれながらの実務経験者なんていません。
  大切なことは,特許業界に対しての「志」,ないし「熱意」です。実務未経験者である限り,何らかの困難を乗り越えなければなりませんが,明確な意志があれば,困難を乗り越えることは苦ではないと思います。したがって,一番の不安要素は実務経験の有無ではなくて,その「熱意」が本物なのか,そして「志」が途中で枯れてしまわないか,という自己分析に尽きると思います。
 次に重要なのは,自分に足りない知識や経験を補うための具体的なアクションです。これについては人によって異なるわけですが,足りない能力を高めることと,その能力を客観的に示す資格・検定を取得することが必要でしょう。たとえば,特許業界では弁理士資格を取得することが一番確実なところですが,かなりの時間を要するので現職者にはリスクを伴うのも事実です。そこで,そうしたリスクを避けたい方に対して,私は知財検定をお奨めしています。知財検定ならば現職者の方でも,仕事を犠牲にしない範囲で学習し,検定試験を受けることができます。また,実務未経験者であれば,知財検定受検に向けた準備・学習をする過程で,自分の持つ知財への興味や適性が確かなものかどうかがわかってくるはずです。問題で登場する様々な実務シーンにより,特許業界の仕事のイメージも具体的になるでしょう。もしも,そこで勉強への集中力が持続できないようでしたら,特許業界へ就職・転職する「熱意」がそもそも揺らいでいる可能性があるわけです。弁理士に挑戦するのは,その確証が得られてからでも遅くはありません。

 今回は,実務未経験者からの相談事例を取り上げてみました。これからも様々な属性・事情持つ方々からの相談に答えながら,「転職相談事例集」を一層充実させていきたいと思います。これまで特許業界というと敷居が高いイメージでしたが,一般の人には見えづらかった特許業界の転職事情を「転職相談事例集」や「無料メール相談」などを通じて紹介していくことで,業界に対する理解を深めてもらいたいと思っています。このことが,現在,人材ニーズの高い特許業界という専門分野に対して関心と熱意を持っている方への何よりの贈り物だと考えています。この業界で皆さんとお会いできるのが楽しみです。

[2006/03/09] 知財ナビより転載

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