知財・特許業界で仕事をしたい人のための応援コラム

第14回 知財の新たな職場への適応と定着の秘訣

 我々が、知財分野に特化した職業紹介事業(「転職サポートサービス」)を昨年の4月にスタートさせてから、早いものですでに1年が経過しました。本サービスも軌道に乗り、お世話させていただいた方々も、特許事務所など知財関連の新たな職場で元気に働いていいます。本サービスを利用して転職した方は、第一線の弁理士から特許実務未経験者まで多岐にわたります。また、現在従事されている職務内容も、特許明細書の作成から特許及び商標事務、さらに翻訳まで様々です。実際、彼らの紹介先での活躍の様子を、現場を訪問した人材コンサルタントから伝え聞くと、非常にうれしいものです。なぜなら、どんなキャリアアップ、キヤリアチェンジでもその第一歩は、新しい職場環境にきちんと適応し、定着するところから始まるからです。今回は、私自身の特許事務所勤務の経験も踏まえて、特許事務所を例に、新たな職場に早く適応し定着するための心掛けについてお話したいと思います。

 知財の様々な職場の中でも、特許事務所の場合は、1人1人がパーテション等で仕切られたデスクで、単独で業務を行うことが多く、他のメンバーとコミュニケーションを取る機会がなかなかありません。すなはち、人間関係の構築が希薄に陥ることもあります。すぐ近くにいながら、丸一日顔を合わさないということだってあるのです。非常に当たり前のことなのですが、このような職場では、職種、経験の差こそあれ、同僚とすれ違うことがあれば、自分から積極的に言葉をかけることが、自身のキャリア形成において非常に重要な意味を持ちます。私なんかの場合は、色々と質問したい事項を事前にリストアップしておき、タイミングを見計らって相談を持ちかけたりしていました。その中で、色々な知識を吸収できますし、人間関係も構築できます。
 新たな職場への定着という観点から、もう1つポイントがあります。特許実務未経験者からの転職相談の中で、代表的なリクエストとして「実務未経験者に対する教育がしっかりした職場を希望」というものがあります。つまり、「私を教育してください」という希望です。その気持ちはよくわかりますが、そうしたいわば受け身の姿勢では転職に臨まない方がいいでしょう。経営サイドとしては、あくまでも仕事をしてもらうために採用していますし、仕事に対する意欲そのものが高くないと指導はできません。新しい職場に定着したいのであれば、まずは自分のエネルギーを職場に「与える」ことをまずは考えましょう。

 私自身の経験を述べると、資格の有無に関係なく、特許技術者の先輩や特許事務の方々に色々な質問をし、直接的にも間接的にも多くの指導を受けることができました。自身の努力の結果、たとえ資格を取得したとしても、こうした姿勢はいつまでも持ちたいと思っています。

[2007/05/28] 知財ナビより転載

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