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【第8回】地方にも知財業務の機会が拡大−就・転職活動時にはインターネットを有効活用−

 われわれが運営するWebサイト「知財情報局」の転職メール相談は,インターネットを介した無料サービスです。相談内容を書き込んでいただくだけで,氏名・住所などの情報はいただいていませんので気軽に安心してご相談いただけるシステムとなっています。当然,首都圏在住の方からの相談だけでなく,地方都市,海外在住の方からの相談も多数寄せられます。物理的な距離が何千Km離れていても,即座に対応できるのがインターネットを活用した同サービスの魅力であると改めて実感している次第です。また実際に,皆さんの居住地域から遠く離れたところに,知的財産に関する求人も増えていく傾向にあり,今後,就・転職活動時にインターネットの活用は武器になるでしょう。

自治体による知的財産支援事業から拡がる,知財業務の機会

 海外在住の方からの相談は特例であるとしても,地方在住の方の場合,大都市圏に比べて求人先も少なく,転職先が限られてしまうのが共通する悩みと言えます。実際に,知財分野の代表的な職種である弁理士は,企業の知財部が集中する都心で働いている方が多いです。しかし,長期的に見れば,地方都市にも知財分野の仕事につくチャンスは拡がっていくのではないかと,私は予想しています。その理由は,自治体における中小企業の知的財産戦略支援事業や,知的財産取得に関する支援事業が普及しはじめているからです。既に,東京都のいくつかの区単位でも行われているようですし,私が仕事をしている埼玉県でもこのような事業が積極的に展開されています。例えば,地方自治体が特許取得費用の一部を補助したり,知的財産の実務経験者のいない企業に対して専門家を派遣し,知財戦略を構築したりするものがあります。こうした流れは,知財業界にとって業務拡大のチャンスであり,知財人材の増加,流動化を促すものでもあります。

実務経験者は,地方に新たな活躍の場が

 その結果,地方企業でも自治体が音頭をとり,知的財産への意識が高まることになりますので,知的財産担当者の育成,増員を検討することになるでしょう。また,特許事務所の場合,自らが弁理士として独立開業するにせよ,特許事務所に雇用されるにせよ,潜在顧客が増えることで,仕事のチャンスが拡がることになるでしょう。
 しかし,地方で求められる知財人材は,その多くが「即戦力」です。未経験の場合,なかなか就・転職の機会は巡ってこないでしょう。地方の中小企業はベンチャー企業同様,少数精鋭であり,経営に効率性を求めます。各ポジションに経験豊富な専門人材を配置し,場合によっては各担当を,1人2役も3役も担うことになります。特に経営者は,知財・契約も含めた法律知識,経理知識など様々な基礎知識に精通していることが求められるでしょう。したがって,地方には知的財産に関して,未経験者を新たに教育・指導できる環境がまだ少ないのが現状です。反面,実務経験豊富な方は,地方での活躍の場が,今後さらに拡がるでしょう。

就・転職のチャンス獲得,リスク軽減に,インターネットを有効活用

 未経験者が知財業界に転職するには,比較的,大都市圏の方が,企業・団体・特許事務所数が多い分,チャンスがあります。かつては,地方在住者が大都市での転職活動を行うことは大変困難でした。ただ,インターネットが発達した現在は,就・転職時の様々な選択リスクの大部分が軽減されるようになりました。実際に,就・転職に成功されている方の多くは,情報収集の際,インターネットを有効活用しています。インターネットから得られる情報量,質にも限度がありますが,就・転職先の見極め,実際にアプローチしてみるには重要な武器となります。特に,長年住み慣れた町を離れようと考えている方,家庭を持っている方は,インターネットを活用し,取捨選択して,できる限り新生活のリスクを軽減しなくてはなりません。

知財分野での就・転職を考えている人は全国に

 当社の「無料相談」でいえば,やはり地方在住の方から,「現時点での就・転職の可能性」や「就・転職の際に必要となる能力開発」などを把握するために利用されるようです。実際に仕事をご紹介する当社の「転職サポートサービス」でも,スタートして3ヶ月になりますが,地方の方が多数登録しています。中には,知財検定や弁理士資格試験などの受検を,目標設定,自己能力評価,就・転職の実現性などの判断材料にしている方もいます。就・転職の機会,そのための学習・準備機会の拡充という意味では,資格や検定の受検会場も,もっと地方で実施できるようになることを期待しています。

 今回は,「地方」をテーマに就・転職機会の可能性と,その際のインターネットの有効活用について述べました。特に,自宅から遠隔地への就・転職を希望される方は,1度当社のサービスをご活用ください。今後,当社でも,できるだけ広い地域の知財に関するお仕事をご紹介できればと考えています。

[2006/08/02] 知財ナビより転載

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