特許権等の産業財産権は、国ごとに設定され、その設定された国内でのみ有効です。
ですから、外国で特許権を取得するには、原則として国ごとに個別の出願をする必要があります。
日本の出願日の後、1年以内に外国で同じ内容の出願をする場合は、パリ条約に規定される優先権を適用することができます。この優先権が適用されると、外国の出願について、日本の出願日に出願されたものとして外国での審査が行われます。
しかし、個別に出願をしていたのでは、何十カ国もの国に出願をする場合は、膨大な手間がかかることになります。このため、特許および実用新案については、特許協力条約(PCT)によって国際出願制度というものが、定められています。
国際出願によれば、1つの出願で、複数の国に出願したのと同じ効果が得られます。ただし、審査や登録は国ごとに行われますので、個別に対応する必要があります。
また、国際出願においては、国際調査や国際予備審査という制度があり、国ごとの個別の審査の前に、特許性に関する見解を示してもらえます。
なお、商標は、マドリッド議定書に規定する国際登録を受けることができます。これは、日本における商標登録を基に、他の複数の国における商標登録を、1つの国際登録として登録するものです。