知財戦略は企業活動から独立して存在するものではありません。事業計画の中に落としこまれている「知的財産に関連する基本計画」を意味します。その点、明確に『知財戦略』という項目が事業計画中に存在する必要もありません。実質的に、知的財産を意識した経営ができていれば良い訳です。
事例を紹介しましょう。
事業計画の中には、必ず営業計画というものがあると思います。そして、前年度に販売した製品の名称が、他社の商標権を侵害していて、争いになり、それが理由で販売台数が1割低下したとします。そうすると、次年度の営業計画には、例えば下記のような事項が挙げられることでしょう。
(2006年度 営業計画)
・・・・
新商品のブランドを守る姿勢を徹底する(知財戦略)。
具体的に、新商品の名前を決定する際、企画会議で商標権を取得の必要性を議論し、且つ他社の先行商標権の調査を必ず行い、販売機会の損失を回避する(行動計画)。
・・・・
これは既に立派な知財計画ですね。このような方針が会社で決定された以上、「計画的に」その実行体制や業務ルールを整備することになります。これにより、この会社は知的財産戦略面で他社よりも一歩前進したわけです。
このように、知的財産活動で他社より一歩リードし、利益率を向上させ、ステークホルダーに還元していくことが知的財産戦略の意義だと考えます。